病棟での仕事に従事してきた看護師は、経験を生かしやすい。
給与を上げたり、ワークライフバランスを整えたりするために転職を考える看護師も多くなっているが、病棟で主に働いてきた経験がある看護師には次のキャリアとしての選択肢が豊富にある。

病棟で働いていると、看護師として必要とされる汎用性の高いスキルが網羅的に身に付くのが特徴だ。極めて専門性の高いスキル以外には不足するものがないため、基本的には病院やクリニックに転職しようと考えたら専門科目すら変えても問題はない。
病棟では患者に対する基本的な対応力は一通り要求され、そのために必要な看護スキルも習得できる。また、患者の容態の変化に応じて応急処置をしたり、医師の指示を仰いだりする判断力も身に付くため、多様な現場で活躍できる下地ができている。
患者とのコミュニケーションを通して様子を理解することも必要であり、コミュニケーション能力も飛躍的に高まるのが一般的である。
このような形で総合力が高まるのが、病棟で仕事をするメリットだ。

医療現場にかぎらず、介護現場でも活躍できる素養を体得できているため、介護系へキャリアを変えることもできる。
介護現場では医師がいない状況で対応を判断しなければならない局面に立たされる場合もあることから、病棟よりも切実な場面に出くわすこともある。それでも冷静に対応できるようになるためには、ある程度は病院での病棟勤務経験が重要になる。

このように、将来性のある病棟看護師としての経験を積みたいなら、「病棟看護師のお仕事を知ろう」で詳しい業務内容や転職方法を探ってみると良い。